「雁草」 

なんともユニークでユーモラスな花姿です。
手先の器用な職人技の針金細工としか見えません。



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何時の頃から庭に来て、咲くようになったのかはよく覚えていませんが、
毎年、夏から秋にかけて、紫色の清楚な花を咲かせます。

花の姿が「雁」の姿を彷彿とさせることから、
「雁草(カリガネソウ)」と名がつけられたと云います。



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                                         (正面からの姿)


しかし、凡人の私には、どう見ても「雁」の姿には見えませんが・・・、
先人たちの、自然を観察する鋭い感性には驚くしかありません。

美しい姿で空を飛ぶ渡り鳥、「雁」に例えられた「雁草」は、
さて、どう思っているでしょうね。



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                                         (真横からの姿)


手紙のことを「雁書」と云いますが、
これは中国・漢の武帝の時代、西域への使者となった蘇武の故事にちなむもの。

匈奴に使わされた使者、蘇武が不運にも捕虜となり幽閉されていた時、雁に文を結び祖国に音信を知らせ、
後に蘇武は漢土へ還ることが出来たと云う言い伝えですね。
以後、雁は“幸せを運ぶ鳥”として、縁起のよい鳥と考えられるようになったのです。


縁起のよい「雁」にちなむ話は山とあります。
家紋に雁を図案化した“雁金”と云う紋所もその一つ。

雁金紋は、秋の空を群れをなして飛んで行く雁の美しさが絆を象徴し、雁書の故事とが相俟って、
家紋に転化したとも云われます。
雁金紋を用いた戦国武家はたくさんありますが、
信長の重臣であった、柴田勝家も「二つ雁金」紋でありました。
一族の強い絆と縁起を願ったのでしょう。


茎茶、棒茶と呼ばれるお茶の「雁がね」(雁が音)も、葉っぱの渋みが出ない分、茎の甘みがよく出る
めでたいお茶です。
お茶処・京都の宇治は我が家のお膝元、美味しい当地の「雁がね」いつも飲んでます。(笑)



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                                      (斜め後ろからの姿)


ところで、ならば、雁に例えられた「雁草」は、きっと縁起のよい草花に違いありませんね。
8月我が家に、二番目の“孫”誕生も、そう云えば「雁草」が満開の時でした。
「雁草」が幸せを呼び込んでくれたのでしょう。(笑)

とうとう、「雁草」を “幸せを呼ぶ花” にしてしまいましたが、
思いがどんどん広がって切りがありません。(笑)



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庭の「雁草」、10月も半ばを過ぎたと云うのに、まだ群れをなして咲き誇っています。
どこまでも爽やかで、心地よい秋です。



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この記事へのコメント

たかようじ
2010年10月21日 08:41
”雁草 ” 正面、横、と 様々な角度の 画像を 楽しんで
眺めていますが、 なかなか「 雁 」の 姿を 見出すことは
出来ません。 名付け親は よほど 感性鋭い  画家とか
鳥の生態に詳しいとか・・・と 色々想像するのも 一興です。
”雁草 ”は 人の思惑に 関係なく、 青紫色の 不思議な
造形美で  私たちを 楽しませてくれます。
長らく「 加賀の棒茶 」を愛用していますが、 今度 ぜひ
庵主さまお勧めの 宇治の「 雁がね 」を 戴いてみましょう。
ふけゆく >秋の空に群れをなして飛んでいる雁の姿・・・を
偲びながらの お茶は さぞ 美味しいことでしょう。 
2010年10月21日 11:12
こんにちは!
カリガネソウは本当に面白い姿をしていますね。
初めてみた時、紫色の小さな花と雁とが一致しないでちょっと首をかしげました。
こんなに美しく写真を撮ってもらって、カリガネソウも満足しているでしょうね。
雁に由来するお話、興味深く拝見しました。
我が家も「雁がね」をいただいています。
静岡産のものですが、甘みのあるおいしいお茶ですね。
「雁」というと森鴎外の小説を思い出します。
東大の裏手にある無縁坂が舞台ですが、その近くの不忍池に飛んでくる雁はあの悲しい話を知らないでしょうね。
2010年10月21日 12:06
ワ~シャボン玉抱えてる花!
と思いました。
蕊と花びらで何かを包んでるような感じですね。

雁とは字だけで知ってますが、恥ずかしながら姿も習性も知りませんでした。
姿の良い大きな鳥なのですね。
(ネットで調べました!)
手紙のことを「雁書」と云いますが>からの下りは書いてありませんでした。
又一つ教えて頂きました。
忘れない様にしなきゃいけません???
有り難うございました。
庵主
2010年10月21日 21:01
たかようじさん、こんばんは。
コメント有難うございます。そうでしょう?何処から見ても「雁」には見えませんね。凡人は庵主だけでなかったんだと安心しました。(笑)
命名者を想像するだけでも面白いですね。
加賀の棒茶も美味しいですね。宇治の「雁がね」はいろいろありますよ。みんな美味しいです。(笑)
庵主
2010年10月21日 21:47
うふふさん、こんばんは。
コメント有難うございます。「雁草」は本当に不思議な格好の花ですね。こんな花はあまり見かけません。オシベとめしべが何であんな形になるのでしょう。(笑)
茎の割には花も大きくてちょつとした風でも揺れるので、宙に浮く花を撮るのは難しいです。蜂が止まったら尚のことです。
ところで、不忍池には今でも雁が飛来して来るのですか?飛んで来ない方がましですね。(笑)もっとも、今では“お玉さん”のような女性はいないかも知れませんが。
庵主
2010年10月21日 22:04
ハッピーさん、こんばんは。
コメント有難うございます。なるほど、シャボン玉ですね。面白い見方ですね。ひとそれぞれですが、どう見たって雁には見えませんよね。(しつこいですが本当のこと(笑))
最近では雁が飛んでる姿、あまり見かけなくなったような気もします。数も減ったのでしょうか?
蘇武の故事、もっともらしい話が面白いですね。こんな話大好きです。(笑)
bigot爺
2010年10月21日 22:35
「雁草」にまつわる、故事、
家紋、お茶のお話、興味深く
読ませていただきました。
我が家の家紋の由来も調べて
みます。
2010年10月22日 01:55
お孫さん御誕生おめでとうございます
「雁草」名前は知っていましたが拝見するのは
拝見するのは初めてです。
繊細で奥ゆかしい感じがします(^^♪
庵主さんは写真も素敵ですが
文章が御上手で楽しみです
2010年10月22日 14:44
「雁草」のこと 写真を見せて頂き 文章読ませて頂き なんですか
やさしい気持ちになりました。
きっと庵主さんの語りのせいだと思います。
いつもありがとうございます。少しずつ賢くなっていうような、(笑)
雁草 初めて見ますが 私もどう見ても雁には見えません。
お茶の「雁がね」 茎の甘みがよく出るおめでたいお茶なんですね。
ありがとうございました。
庵主
2010年10月22日 23:00
bigot爺さん、こんばんは。
コメント有難うございます。「雁草」は雁に似ていると云えるかもしれませんね。雁と云われてみると、だんだん発想が広がって本当に切がありません。
bigot爺家の家紋は何なのでしょう。我が家は“片喰(かたばみ)”です。カタバミは繁殖力が強い草で、子孫繁栄を意味するのだそうですよ。

庵主
2010年10月22日 23:09
eisuiさん、こんばんは。
有難うございます。男子誕生でした。男ばっかりです。(笑)
「雁草」は滅多とない花姿ですね。見れば見るほど不思議な花で見飽きませんね。どうしてあんなにしべだけが髭のようにのびるのでしょ。面白いです。
確かに繊細な“おすまし屋”ですね。
庵主
2010年10月22日 23:17
primroseさん、こんばんは。
コメント有難うございます。心和んで頂いたようで有難うございます。語り口のせいではありませんよ。元々庵主の心ねが優しいのです。(笑)
「雁草」は、雁には見えませんよね。でも、よ~く見ていると気のせいか雁に見えてきたりもするのです。(笑)
ところで、primroseさんは東北の紅葉狩りでしたが、庵主も負けずに明日から白馬の栂池高原の紅葉を見に行って来ます。(笑)
2010年10月24日 14:21
こんにちは 庵主さま
繊細な細工 職人芸と 言いたくなるようなお花
雁草 初めて拝見したように思います
紫色の優しいお花に惹かれました 好きな花が一つ
ふええました 気が多いです~ねぇ
お花だからぁ とても嬉しいです^^V  
2010年10月26日 09:24
お早う御座います。
お花もこう観察して 詩的な表現をされると 咲いた意味がありますね。
“雁がね”頂いています。何故こう言う名前なんだろうと思っていました。
もう1つ“雁書”知りませんでした。偶然に亡き母の本を整理して居た所
“雁の玉つき”という古い本が出て来ました。母はこの本で書道の勉強を
したと言っていました。中を見ますと季節の挨拶などの項目があります。
なるほどと思い今改めて勉強させて頂きました。
大正八年九月発行の本です。
はるわか
2010年10月26日 12:29
追伸 “雁のたまつさ”です。間違いました。 すみません。
庵主
2010年10月26日 18:48
tatukieさん、こんばんは。
コメント有難うございます。白馬へ紅葉狩りに出かけてきましたが、山の上はもう遅かったです。(笑)
「雁草」は初めてご覧になりましたか?まあ、どこにでもある花姿ではないですよね。なかなかユニークでしょう? でも、静かな雰囲気に凛とした姿がとても印象的ですね。
庵主
2010年10月26日 19:04
はるかわさん、こんばんは。
コメント有難うございます。花の名前もいいですよね。雁は話題にこと欠きませんが、それだけに引きつける魅力のある鳥なのでしょうね。
古い本には思い出も込められていて貴重なものだと思います。お母様が愛用されていた“雁の玉ずさ”珍しそうで拝見して見たいです。“玉ずさ”と云う言葉も手紙とか消息とか云った意味ですよね。“雁のたまずさ”も蘇武の故事から来たものでしょうか?
関西でも今日“木枯らし一号”が吹いたとか、南の和歌山でも冷え込みませんでしたか?お風邪など召さぬように。
2010年11月05日 23:38
雁草は初めて見るのに、ユニークな名前にまた驚きながら、先人たちの花命名にはいつもながら感心しながらも苦笑してしまいます
庵主さん同様に、このお花を雁と見るには無理があるような。。
なんだか飴細工を見るような。。このままの姿を保存しておきたくなりますね
雁という鳥にまつわることがこんなにいっぱいあってまた、勉強させてもらいました。雁は幸せに結びついているのですね。。
鳥は見られなくてもお花なら見ることができるかな。。
探してみたくなりました